新しい時代を育む福祉機器・用具 (No-001)

全方向電動車椅子

高齢の人達や下肢障害のある人達には便利な車椅子ですが、これまでの車椅子は前後または斜め方向への移動は可能でも、
車輪の構造上からはその場で身体の向きを変えずに真横の方向に移動することは不可能でした。 こうした点を新しい機能で
使い易くしたのがここにご案内します全方向電動車椅子です。
旭エンジニアリング株式会社システム機器事業部の協力を戴き、スポンジスーパーテニスの講習で試用しました。

三輪タイプ

四輪タイプ
走行操作を簡単にできるジョイスティックレバーは回すと、その場で回転、レバーから手が離れると自動的にブレーキが効く。
左右肘掛のどちらにも取り付けが可能です。
    360度の好きな方向に走行できる機能は特殊タイヤの構造が生み出します。
乗り心地を快適にするサスペンション機能も備えています。
   
前後への走行速度は、三輪タイプより四輪タイプの方がやや速く、最大速度では人の歩行速度に近い 3,4km/hです。 
下肢に障害がある人達や老高齢者が転倒の危険少なく移動できることを考えると、このスピードで楽しめるスポーツ内容には好適な性能です。
他人の介助なく、自分の力だけで進みたい方向に自由に移動しながらのスポーツ参加は、自力走行を経験したことがなかった人達や、そうした
運動機能を失った人達が受けとめる感動は、周囲の人達が想像する以上のものがあると思います。

打球の速い硬式テニスなどのゲームでは、立ち止まっている場所にきたボールに反応ができても、身体から離れた位置にバウンドしたボール
を打ち返すことはむずかしくなります。 しかし、この日、はじめて試用したスポンジスーパーテニスのゲームでは、3バウンドまで有効と
する競技規定を適用すると、スポンジボールの緩やかな速度感も加味してラリーが可能になりました。
ジョイスティックの操作に慣れ、また、このテニス内容のゲーム方法などに習熟していけば、面白いゲーム展開を楽しめそうです。
 
CVA(脳血管障害)後遺症のある人達や下肢に障害のある人達にも協力を戴き、みんなでダブルスゲームを楽しみました。
指導員や関係者、障害のある人達で交代してこの全方向電動車椅子に試乗したゲーム体験を行いましたが、日頃のポイントを勝ち取る面白さ
よりも、片手で操るジョイスティックが生み出す不思議な動き(※真横や斜め方向に自在に動くことができること)に、経験したことのない
異次元の世界を感じさせてくれる楽しさがありました。

片半身の運動機能を失っている人達はラケットを握るためにジョイスティックは動かせません。将来、足で操作可能な機能がオプションで装備
されれば、移動操作には手の動きを必要とせず、スポーツを含めて様々な生活環境の中でこうした車椅子の活用される範囲が広がりそうです。

既に製品化されているこの新型電動車椅子は、スポンジスーパーテニスに限らず、各種の高齢者スポーツや障害のある人達のスポーツ世界で
活用が可能ですが、これまでスポーツ参加を諦めていた人達のゆめを具体化し、ライフワークを豊かにしていくことと思います。
 

この機器に対するお問い合わせとテニス活用方法は
特定非営利活動法人 日本ハンディキャップテニス連盟  JHTFクリエイト(旧 研究協会)   mail :  
create@jhtf.org 

活力豊かな社会づくりへ