新たなテニス環境開発
Development of new tennis environment
ハンディキャップテニス定期講習企画
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1982年から2008年までの間、様々な研究開発と啓蒙普及の企画に取り組みながら、定期的に実施したのは各地に開設したテニス講習企画でした。
神奈川、埼玉、東京、千葉で実施したテニス教室や指導者・ボランティアの育成を兼ねた講習会をきっかけに、車椅子テニスのみのサークルや肢体不自由の人達と聴力障害の人達も加わったクラブなど、数多くの一般的テニスサークルとは別に、障害のある人達がテニス活動を楽しむ光景が生まれました。
各テニス講習会場は、毎週または隔週単位で実施しました。 定期的に実施した会場は、活動時間の関係から次の首都圏の4都県でした。
テニス指導のボランティア協力を育むことも、この定期講習企画の一環です。
地域
会 場
実施日
講習対象
神奈川
横浜本牧市民公園テニスコート
毎週火曜日
運動機能障害全般 /
一般
石川町テニスガーデン
隔週日曜日
運動機能障害全般 / 聴力障害 / 一般
神奈川県ライトセンター体育館
土曜日/日曜日 ※予約日
視力障害 / 一般 ※ 一般は障害のない人達
横浜市立盲特別支援学校体育館
土曜日/日曜日 ※予約日
視力障害 / 一般
埼玉
国立身体障害者リハビリテーションセンター
毎週水曜日
運動機能障害全般
同上リハビリテーションセンター
隔週木曜日
聴力障害
同上リハビリテーションセンター体育館
平日 ※調整日程
視力障害
東京
戸山サンライズ体育館
(全国身体障害者総合福祉センター)
毎週土曜日
運動機能障害全般
千葉
千葉市古市場公園テニスコート
毎週日曜日
運動機能障害全般
千葉北テニスクラブ
毎週金曜日(ナイター)
運動機能障害全般
各会場の協力 日本女子テニス連盟(神奈川県支部/埼玉県支部/東京支部 / 千葉県支部)の各会員 / 日本プロテニス協会所属会員有志
横浜市社会福祉協議会ボランティアセンター / JHTFボランティア登録会員
地域や会場によって数回から5年、6年にわたり継続しました。 回数の少ないところは、その後当該地域の関係者が主体となって練習や講習の企画を進められるようになり、NPO団体JHTFが主導する企画を終了しました。 定期講習として5年余の間、継続した 横浜石川町テニスガーデン会場 の練習スナップ・・ 20数年前の画像です。
横浜石川町テニスガーデンは、現在は 高速神奈川3号狩場線の石川町入口の工事に伴い 消滅しています。JR根岸線「石川町駅」の真横に位置していました。
外見からは分からない内部障害や脳性まひの人達、義足や義手の人達も参加しました
車椅子の上でバランスをとりながら打球するフォーム練習を行いましたが、大半は未体験な人達ばかりです。
車椅子生活に入る前に テニス経験ある人達も加わるなど 参加者の中に習熟早い人達も 数多くいました。
聴力障害の人達は、良き指導者が増加すれば、飛躍的に伸びる人達も多くおります
この会場に、弱視の人も参加しましたが、当時は視覚ハンディキャップテニス開発を進めておらず、打球練習はすべて硬式テニスボールです。
講習会場にはいろいろな人達の視察もありました。 当時、北海道テニス協会関係者も来場して熱心に練習状況を見守っておりました。
このとき、テニス指導者でもある方と伺い、視察のみでなく、テニス指導にも加わってみませんか? とお誘いしたところ、スーツを脱ぎ、ワイシャツ姿で、いろいろな運動機能障害のある人達のテニス指導を行っていただきました。
終了後、「こうした人達のテニス指導は初めてのことで、良い経験ができました・・」 と喜ばれましたが、その後、北海道方面でのテニス企画などに活用を図りたいとのご案内も戴きました。 北海道方面で一般テニス企画と併せて、ハンディキャップテニスなどに尽力されているとの情報も送られてきました。
このハンディキャップテニス講習に障害のない一般の人も参加できる内容に企画しましたが、障害のある人達のテニス参加のできるテニススクールなどの環境が皆無に近い時代です・・ 企画した講習の主対象は運動機能障害や聴覚障害の人達になりました。
なお、一般的なテニススクールと競合しないようにとの考え方で、障害のない人達については、家族や友人などの付き添い者に限定した内容で実施しました。
ハンディキャップテニスの意味を 障害者テニスと誤解している人達が数多くおりますが、障害の有無を超えたテニス交流が育まれることを目的に取り組みを進めたNPO事業ですから、障害のない一般の人達も各講習の企画に加えています。 しかし、偏見もつ人達がまだ多いことも事実です。
ハンディキャプテニス競技ルール講習会
ボランティア・指導者対象の講習実施資料