スポンジ・スーパーテニス (SST) の楽しみ方


S・ST は 5歳の子供達も・・硬式テニスのベテランも・・ 同じサイズの ラケット、ボール、コートを使用し
子供達 や 初級者を対戦相手に ベテランが 全力でプレーのできるテニス競技です
  
 競技ボール
直径 9 cm、重量 26〜28 g のスポンジ製ボールとする
 競技ラケット
全長 55 cm全幅 30 cm 以下のラケットとする。 既製製品では 21インチサイズ 及び 19インチサイズ
 競技コート
コートは 外形 13,4 m×6,1 mの長方形とし、競技を行う広さは 21 m×10 mとする
公式大会競技は ベースラインの後方に 2 m以上、コート横方向に 1 m以上を必要とする
室内コートは 高さ 8 m以上、公式大会企画以外の競技では 規定高さ以下も可とする
競技は 対戦者の体力や技術レベルにより、競技方法とコートを選択して行う
   各競技コートの外形サイズは同一です  スーパーポイントライン設定で 同一コート上に 3種類のコートづくりが 可能です
   この特徴を活かし 初級レベルの人と中・上級レベルの人が対戦する場合 各コートを組み合わせる方法で行います。
   着脱が簡単に出来るラインテープを用いることで 互いに全力を尽くしての対戦を 可能とするコート設定が出来ます。 

Ver 競技
Standard game coat
ネットの高さは、側端部で 85 cm、中央部で 75 cmとし、ネット中央部を示すセンターテープを取り付ける 
センターテープは、ネットの高さ確認にも活用する
Ver 1 競技は 初級レベルの人達と体力少ない子供達の競技方法に適しています 
Ver 2 競技
Super game coat
Ver 1 競技コートの中に、左右サイドの内側 100 cmの位置に サービスラインからベースラインまでセンターラインと平行にスーパーラインを引く   ※スーパーポイントラインは スーパーラインと略すことを可とします

サイドラインとサービスライン、ベースライン、ポイントラインに囲まれた範囲を スーパーポイントエリアと規定する
フロントラインは 初心者や体力少ない人が参加する場合に限り設定する
 
   
 
Ver 7 競技
Senior game coat
ポイントエリアの幅が Ver 2 競技コートと比較して小さく規定され、正確なショットが必要な 中・上級のハイレベル競技に適しています。 硬式テニス競技に並ぶ高い競技品質に優れた競技内容です
左右サイドの内側 30 cmの位置にスーパーラインを設置する Ver 7 は スーパーテニス標準競技とする

Ver 7
競技コートは、 フロントラインを設定しないため、ネット際からベースラインとサイドラインに囲まれた範囲はインコートと規定する
 
  スーパーポイント
ポイントエリアに バウンドしたボールの返球に失敗した場合に限り、2 ポイントを失います

なお 通常のポイントに追加されるの スーパーポイントは バウンドする前に ラケットに当てて 失敗した場合に限り スーパーポイントはなく 通常の1ポイント失点になります

上級者と初級者のゲームなど 競技レベル差の大きい対戦には 2 ポイント以上のスーパーポイント特別設定が認められる
特別設定は、大会規定による決定、もしくは 競技対戦者相互の承諾を必要とする


ボールがスーパーポイントエリアにパウンドする前にラケットに当てて失敗した場合は、通常の1 ポイントの失点とする
スーパーポイントが加わったゲームは 合計ポイント奇数で 右サイドから また 偶数で 左サイドからサービスを開始します
サービスは 合計ポイントにこだわらず 各ゲーム共に 右→ 左→ 右→ ・・ の順で行います
ポイントエリア以外の位置で返球に失敗した場合は1失点とする コート左右に設けたポイントエリア
(イラストの斜線部分)
ポイントエリアの位置で返球に失敗した場合は2失点とする

  ポイントラインは、ポイントエリア内側の白色ライン上に、25mm程度重なるように赤色ラインテープを貼付することが認められます

ポイントエリア・サイドライン に重ねた赤色ラインは、プレイヤーのみでなく、ダイナミックな競技展開を観戦する人達にも スーパーポイントの得失を分かり易くします

テニス競技に  「チャレンジ」  と呼ばれる ビデオ判定 が導入されるようになりましたが S・ST競技にも将来 導入が必要とされる時代が 到来するかも知れません
   


  試合方法
 競技は1ゲーム、5 ポイント先取で行い、次の試合方法を選びます
 @ 1ゲーム5 ポイント先取、1 セット2 ゲーム先取、1 セットマッチ
 A 1ゲーム5 ポイント先取、1 セット4 ゲーム先取、1 セットマッチ
 B 1ゲーム5 ポイント先取、1 セット4 ゲーム先取、3 セットマッチ
スーパーポイント規定を 採用する競技は ・・
スーパーポイントの関係で 6ポイントで 終了する場合もあります
  サーブ権交代の特別規定

2 ゲーム先取競技の 第3ゲーム と 4ゲーム先取競技の 第7ゲーム についての規定 ・・

第3 ゲーム また 第7 ゲームについては 双方のポイント合計が 3 ポイント または 6 ポイントになった時点で サーブ権のみを 相手プレイヤーと交代する

なお サーブ権を交代したプレイヤーの最初のサービスは アドバンテージサイド (※コート左サイド) からサービスを行い、双方のポイント合計が 6ポイントになって時点で サーブ権を交代したプレイヤーは 右サイドからサービスを開始する
  競技の失点
硬式テニス競技の内容に準じて行い、その上で スーパーポイント規定によって、2 ポイント以上を失う場合がある
S・ST 競技規定以外の競技規則は、JTA と ITF (国際テニス連盟)の規定したテニス規則の内容に準じて競技する
 
  ハンディキャップテニス規定とスーパー競技ハンディ
体力少ない人達や運動機能障害のある人達は、ハンディキャップテニス規定を競技に活用することが出来る
競技レベルに大差のある人との対戦には、Ver.1 コートと Ver.2 または Ver.7 コートを組み合わせて競技する


  用具、コートの適用基準
S・ST は、シングルス、ダブルス、ミックストダブルスの各種目競技は すべて同一サイズのコートを使用する

ダブルスとミックス種目は、サーバーが各ゲーム毎に交代し、その他の規定は、シングルス競技種目と同一とする
ラケットは長さは 55 cm以下のサイズに限定されるが、ラケット重量とグリップ太さについての限定は設けない
  
  サービス方法について
サービスを行う人(サーバー)、空中に上げた(トス)ボールを ラケットで打ち、相手のサービスコートに入れます
 2回続けて相手のサービスコートに打球が入らなかった場合は ダブルフォルトとしてポイントを失います
 サービスが入ると、どちらか一方が返球に失敗するまでプレーを継続します。 返球に失敗した人はポイントを失います

  サービスの特別規定・・ 次の人達は 身体に負担少ない方法として ボールを 1回バウンドさせて サービスする方法が 認められます
    ● 幼児  体力が著しく小さい人   運動機能障害によってボールを投げ上げることのむずかしい人  ● テニス未経験者等
  
最初のサービスは コートの右サイドから行ないます
ポイントが変わるたびに サイドを交互に代えて行います

 体力の少ない人達や初心者、運動機能障害のある人達のゲームは
  ハンディキャップテニス規定
が適用できます

サービスの方法は、ベースライン後方のサイドラインとセンターラインの仮想延長線の間で行います
ネットを越えて相手サービスコートの中に最初のバウンドが入らない場合はフォールトとなり、サービスのやり直しを行います
サイドラインとセンターラインの仮想延長線とベースラインで区切る範囲を越えてサービスを行った場合、 フットフォールトとなります
スーパーテニスは、サービスのボールがネットにふれた場合、規定のサービスコートに入れば有効とするノーレット規定です

1ゲームの中で 先に5ポイントを先取したプレイヤーが そのゲームを勝ち取り、次のゲームに進みます
       (イ) 最初のゲームが終了すると、コートサイドを交代して サービスも交代します
       (ロ) 2ゲーム目が終了すると、サービスのみ対戦相手と交代します
       (ハ) 3ゲーム目は、コートサイドを交代してサービスも交代します。 以後、ゲーム数の合計が奇数になるとコートの交代を行う
1試合が終了するまで (イ) (ロ) (ハ) の内容を繰り返します



  フロントラインの設定について
S・ST の Ver 1 競技コート並びに Ver 2.10 競技コートは ネットの両側30cmの位置に引いたフロントラインとネットの間をアウトコートとしています
フロントラインは 初級者などがネット際に落ちたボールをネットにラケットを触れずに打球するのはむずかしく、機能障害や体力不足によって身体のバランスがとりにくい人達や車椅子の人達の動きも考慮して、ネット近くの危険を少なくするために競技規定に加えています

フロントラインの設定は 競技参加者の中に障害や体力不足によってこの規定を必要と認められるゲームに対して特設するもので、対戦競技によってフロントラインを 削除することが認められます

  スーパー競技ハンディ について
スーパー競技ハンディは 対戦者の競技レベルが下位と見なされるプレイヤーに選択権を設けることで、互いに力加減の不要な競技を楽しめます
競技大会は大会認定ゲームディレクターの判定に従い、通常のゲームは対戦する人達が競技レベル差の有無を判断し、必要とされる競技ハンディの内容を選び、適用する  2種類以上のハンディ内容を選択した場合に限り、競技レベル上位のプレイヤー は その1種類について、他の競技ハンディの内容に変更を求めることができる。
 対戦相手よりも競技レベルが上位と見なされるプレイヤーに対するスーパー競技ハンディ の内容は次の通りとする

対戦者の競技レベルに大差ないゲームには スーパー競技ハンディ は適用しない

※ G は コード      ※数値は 競技ハンディポイント(※競技レベルの差)
 競技ハンディ の内容  競技ハンディ の内容
G-1 サービスの方法をアンダーサーブに限定する G-2 相手の2バウンド後の打球までを有効とする
G-3 相手コートをポイントエリアを設定しない標準コートとする G-4 相手コートについてのみ、ポイントエリアもアウトゾーンとする
G-5 相手の3バウンド後の打球までを有効とする G-6 コート内に両方の足が入っている場合、ノーバウンド打球を禁止
G-7 ポイントエリアにバウンドしたボールの返球失敗は3失点とする G-8 プレイヤーの守備コートすべてを3失点のポイントエリアとする
G-9 競技レベルや体力に極端な差がある場合、上記内容以外のハンディを 設定します
    

競技規定管理  スポンジ・スーパーテニス協会 / 競技開発  JHTFクリエイト





人と人が競い合う競技とは・・ 用具や用品を必要とする種目では 同じ品質、規格の用具が競技者双方に与えられて行うのがフェアプレーです。

品質の良い用具を所有する選手が 資金がないために低級の用具を使用する選手と対戦する場合・・実力ではなく、用具の優劣が勝敗結果に結びつくことがあります。 しかし 本物のメジャースポーツは・・  良きスポーツ環境を育むことの出来るスポーツです



S・ST の 競技設計

   スーパーポイントについて

スーパーテニスのスーパーポイントは、ボールがポイントエリアに着地した後の返球に失敗したときに生まれますが ・・
スーパーポイントを取られないための手段のひとつとして、コートの両サイドや前後に大きく打球を振られて、確実な返球がむずかしいと判断した場合、相手プレイヤーのボールがポイントエリアに着地する前にラケットに当てると、スーパーポイントは取られません。

  この規定はスーパーポイントを失う立場のプレイヤーに対して、救済措置として設けた競技設計です。


この競技工夫のヒントを 野球競技に見ることができます(※本競技工夫の参考として採用しています)
優れた投手はヒットを打たれないためにストライクゾーンの上下や左右のコーナー近くを狙って投球します。
一方、打者はヒットになり易いコースにくるボールを選ぼうとします。

しかし、投球されたボールの判定は審判が行うため時には、打者の判断と違うことも多々あります。
審判がストライクと言えば、その判定が変更されることはありません。

このため、打者はヒットになりにくいコースの投球に対してはボールをカットし、打者にとって好球がくるまで ファールボールを打ち続けます。
この方法は 打球テクニックのひとつです。
 ※スーパーポイントエリアの設定によって 硬式テニスの面白さを超えるゲーム展開を 誰にでも可能にした点を 大人のスポーツ味 としています

    SST の特徴 ・・・

 ●
子供達もテニスのベテランも、同じサイズのコートを使用し、同じサイズのラケットとスポンジボールでプレーします。
  スポーツ未経験者も楽しめると同時に 経験豊かなベテランプレイヤーの高度な技術と競技力を十分に引き出すことも可能としたテニスです。
 ● S・ST 認定競技用スポンジボールは軽量ですが、打球感と打球速度は 成人が楽しむテニスとして十分な内容を備えています。
 ● 硬式テニス規則を競技内容の土台に開発されたゲームは、従来のテニス内容に類似して 多くの人達が違和感少なく ゲームを楽しめます。
 ● 1ゲーム5ポイント先取方式の競技設計は、子供達も初心者もカウントし易く、言語の異なる人達の国際競技も容易にした内容です。

  ゲーム展開方法 ・・・

ボールの安全性によって、経験豊かな成人が子供達や初心者と対戦するときに、力加減したプレーが不要となるゲームを楽しめます。
S・ST の認定競技使用級は 軽量ボール(VL-L 重さ 28g) ですが、そのサービス速度は、硬式テニスの1/2以上の初速が出ます。

こうした打球の速さでも 力の弱い子供達などは返球がむずかしく感じることがありますが・・ しかし スポンジボールはパウンド後のボール速度が空気抵抗によって大きく低下します。 この特徴を考えて 子供達がレシーブする位置を少し後方に移すことで 返球が容易になります。
 テニス経験者は・・ ライジングショットなどを多用して ハードなゲーム展開を楽しんでください・・


テニス経験者は 硬式テニス競技に準じた内容で シンプルに ハイレベルの競技を 楽しむことが出来ます