サウンドテニスの新世界   競技開発  全盲・弱視の人が 視力のある人と 全力で競い合う
  

サウンドテニスは シングルス競技として開発されています。 ダブルスは パートナー同士の位置が分かり難く 安全性から開発していません。
視力のある人 と 全盲の人、また 弱視の人との ミックス競技は可能です。 他のテニス競技とは異なる 競技スタイルになります。

視力の有無を越えた対戦方法として 最初に考えた対戦方法は 視力のある人が アイマスクを使用してプレーする方法でした。
この方法は 全盲の人と同じ条件にしてプレーすることで 視力の有無に関係なく 対等の競技条件 (身体条件) にできると考えたのですが・・ 失敗です。

視力のある人が アイマスクを使用した 視力 0 の状態では 全盲の人達に比べて 1/5 程度しか動けません。
また 音源入りのサウンドボールを使用した打球は むずかしく ゲームを 楽しむことが出来ません。

しかし サウンドテニス開発は 視力障害の人達が 視力のある人達と 一緒に楽しめる競技の具体化が目的です。
視力の有無で 参加の門戸を 閉ざすスポーツにはならないようにと 考え、設計されたテニスです。

 競技開発は 1970年代から開始した国内車椅子テニス環境づくりに始まるものですが 理解が進んでいない時期でした。
 当時 「 なぜ 車椅子でテニスを楽しめるようにしなければ ならないのか ? 」 と・・ テニス関係者からの質問もありました。

 全盲、弱視の人達が楽しむテニス環境づくりに加えて 視力のある人との対戦も具体化させようとした競技設計の提案に 「 無理! 」 との
 意見があり、多くの人達は 車椅子テニス環境づくり当時の反応と同じでした。


   競技開発の具体的な内容は ・・

視力障害のある人とない人の対戦ゲームを実現させるときには 双方の力を違いを考えた方法でないと 公平を欠く競技方法になります。
そこで 競技力の差を少しでも調整する方法として 視力のある人達は 初心者レベルに限定すれば・・との意見もありました。

こうした方法は この競技設計では考えておりません。 全盲の人と競い合う対戦相手は 世界4大大会のトップも参加可能する競技開発です。
そのトップクラスの人達も含めて 視力のある一般プレイヤーは アイマスクを使用すると テニスの実力を十分に活かすことが出来ません。

視力の有無を超えた競技対戦を可能にしたのは・・ 全盲の人に対しても 力加減をしない競技方法として設計した オープンゲーム規定です


下記のSO−1コートで 視力のある人が有効とされるのは コート幅が 基本的には100cm(サービスコートは 50cm)の規定です。
コートの最小幅は80cm(サービスコートは 40cm)とし、対戦レベル差によって 80〜120cm幅を 競技開始前に選定出来ます。


トップレベルのプレイヤーが全盲の人と対戦する場合は コート幅40cm、サービスコート幅を20cmとする 特別規定の設定が認められます。

経験豊かな人達に 打球コントロールの力を維持する集中力が必要になるテニスですが、ゲームが進むに従い このコントロールが難しくなります。
通常の硬式テニス競技でも 長いゲーム時間の中で試合終了まで 打球の多くをコントロール出来るプレイヤーが勝利を獲得する状況を サウンドテニスでは競技設計しています。 文字で紹介するよりも実際の競技を経験することで 体感できるサウンドテニスの面白さです。

視力のある人は 対戦中の相手が全盲であることを忘れるほどに緊張した試合展開が生まれます。 
ゲーム体験者は 簡単に勝てると思っていた対戦相手に苦戦するのも このテニスの魅力です。

ゴルフスポーツでは 競技前に実力の異なる人達との対戦に ハンディ を設定することで 実力のある人も 初心者相手に全力でプレーします。
スポーツとは・・常に力を尽くすことが基本・・ 力加減したプレーは 優しさではなく 対戦相手を軽視していると見なされる場合もあります。



 次に 弱視の人達を対象とした競技コート SO−2 コートについて紹介します。 全盲の人達を対象とした競技内容に準じて設計されています。
 コート幅を150cm(サービスコートは 75cm)に規定していますが、標準コート幅の約1/2 です。

 視力障害の内容は 一般的に 全盲、弱視と区分されますが、弱視については 数百以上の 様々な視力レベルの人達が存在します。
 このため 規定コート幅は 対戦する人達のレベル差(※)によって 200〜400cmを 競技開始前に 選定出来ます。 大会では事前にコート幅を規定します。


 サウンドテニスは 弱視の人達を視力の違いだけで区分するのではなく、競技参加することで個々の競技レベルが分かり、次回のゲームから
 対戦相手との競技バランスを考えたコート幅を決定します。 大会競技では 一定のコート幅を規定した競技クラスを設けて行います。

 当初のハンディキャップテニスに始まり、近年はスポンジボールを活用したユニバーサルテニスの内容として展開していますが このテニス競技開発は
 人が 無理に規定に従う競技とはしないで、人に適した 競技方法を 規定とするテニスとすること・・ を設計の基本にしています。


  ここに SO−1 コート(左図)と SO−2 コート(右図)を ご紹介します。  ※参考 サウンドテニスコート資料

 SO−1 コートは・・
全盲の人が 幅100cm の左サイドでプレーし 通常視力の人は 標準コートの右サイドでプレーします

 SO−2コートは・・
全盲と弱視の人の対戦に また 弱視と通常視力の人の 対戦に使用します


互いに全力を尽くして競い合うのが 競技スポーツの基本です。 このため 別記に紹介の スポンジ・スーパーテニス(S・ST) も含め サウンドテニスは 初心者などにも楽しめるレジャー性も含めていますが 優れた競技として 開発設計が進んだスポーツです。

テニスを含め 多くのスポーツは体力の違いが 勝敗に大きく反映します。 
従って 競技開始前に 対戦者の大きな体力差があれば 競技結果に 結びつき その対戦内容には 競技としての面白さは生まれません。
ユニバーサルテニスの設計は 対戦する人達の体力や運動機能、視力などの違いや有無にこだわらず 全力で競い合えるスポーツづくりが基本です。