新たなテニス環境開発の歩み  The step that created new tennis environment

     
  いろいろな心に出会い、いくつもの心が交わり合うと新しい楽しさが ・・
   ハンディキャップテニス特別講習会 ・・  民間コートで実施

車椅子テニスに限らず、様々な運動機能障害のある人達を対象にしたテニス講習は、リハビリテーションセンターなどの関係施設内で行う企画に始まり、次に、横浜会場などの公営コート施設を利用して長期間(2〜8年間)にわたる定期講習を継続させましたが、次のステップに民間テニス施設を利用した講習企画を図りました。

国内広くに、こうしたテニス練習環境を拡大していく上で、多くの人達に対し、車椅子や杖を使用しても、義足や様々な機能障害に対応した補装具類を使用してもテニスが楽しめることを・・ テニス関係者や様々な専門分野の人達と 一般テニス愛好者など多くの人達に理解して戴く必要があります。

30数年前、実現性は少ないとされていた新分野の車椅子テニス環境づくりですが、その競技開発も含めて国内では に近いところが出発点です。
近年ようやく市民権を得られるようになった車椅子テニス競技、全盲の人達のテニス競技の可能性なども、紹介を進めても、理解されることの少ない時代でした。

この理解を広げようと企画したのが ハンディキャップテニス特別講習会です。 リハビリセンターなどの企画とは別に、様々な方面の人達に広く呼び掛け、いろいろな人達が参加した講習会は好評でした。 工夫すれば、誰にでもテニス参加のできる体験は 次の一歩につながります。
特別講習会
案内パンフレットから
人は 様々な心にふれあい、囲まれて時を 過ごします  温かな心を 身近に感じて、安らぎのひとときを 過ごすことも・・
好きなスポーツに 取り組み、熱気溢れる闘志が ぶつかり合う中で  全力の汗を流すこともあります
いろいろな心に 出会い、いくつもの心が 交わり合うところでは  新たな世界が開き、新しい楽しさが 生まれることがあります
日 程  1983年 1月 16日(日)
 1983年 1月 23日(日)
会 場  藤沢西武テニススクール・平本ガーデンコート  ハードコート2面
  ※神奈川県藤沢市鵠沼橘
 企画・主催  ルプト・プラン連絡協議会 (JHTF初期団体名)
 チーム・スポーツデスク株式会社
協賛・協力  ロール・シチュール株式会社 / 藤沢西武 / (株)クローバー
 藤沢西部テニススクール / ボランティア各位
この特別講習会は、日本テニス協会、プロテニス協会の関係者をはじめ、内容に協賛して戴いた関係スポーツ企業と民間テニススクールコートの協力で進められました。

テニス指導に当る関係者やボランティアの人達、一方、運動機能障害のハンディがある人達の中で、テニスに興味をもっていた人達が参加しましたが、いずれの人達も 初体験という状況の中で進めた講習会でした。

初めて車椅子に試乗したテニス関係者やボランティアの人達が最初に発した言葉は 「車椅子では、身体から遠いボールを打つのは無理だ・・」 との厳しい指摘がありました。 しかし、車椅子の動かし方を案内されると 「出来るんだね! 車椅子を 動かしながらは大変だけど・・ 車椅子でも出来るな!」 との感想に変わりました。
  
日 程  1983年 5月 22日(日) 会 場  世紀東急工業株式会社・小机テニスコート  ケミカルコート2面
  ※横浜市港北区小机町
企画・主催  世紀東急工業株式会社
 ルプト・プラン連絡協議会
協賛・協力  東急建設株式会社 / 東急プレハブ株式会社 
 (株)フタバやラケット製作所 / ソニー・ウイルソン株式会社
 (株)ダンロップテニス / ヨネックス株式会社
 ロール・シチュール株式会社 / ボランティア各位
    
  
この第2回講習では、スポーツ用具専門企業にも協賛して戴き、車椅子を操作しながら打球するのに適したラケットは? と、その使用テストも実施しました。
また、先に実施したコートテストのデータ作成と同じケミカルコートであることから、当時の世紀東急工業(株)研究室の関係者も参画し、競技に使用したコートの状況を再び検証して戴くなど、国内初となる様々な試みも兼ねた講習会でした。 いろいろな協力で新しいテニス環境を 拓く地道な動きがまた一歩進みました。

テニス体験参加には、脊髄損傷などによる車椅子を使用する人達の他、小児まひや聴覚障害の人達も参加しました。 
車椅子で参加した人達の数名は、障害でスポーツ活動を断念したテニス経験者でした。 社会復帰のための車椅子を操りながら、久しぶりに楽しんだテニスプレーは見事なものでした。 こうしたテニス環境が生まれることを、身体機能の一部を失っても、心の中では願っていたのかも知れません。

日 程  1984年 6月 17日(日) 会 場  駒沢ロイヤルテニスクラブ  ケミカルコート3面
  ※東京都世田谷区深沢
企画・主催  ルプト・プラン連絡協議会 協賛・協力  駒沢ロイヤルテニスクラブ / 世紀東急工業株式会社
 東急建設株式会社 / シルバー精工株式会社 / ボランティア各位
第3回の駒沢ロイヤルテニスクラブで実施した講習当日、関東近県は突然の局地的風雨に見舞われて、約1時間遅れて講習を開始しました。
この日の講習模様を取材で来場予定の放送機関には、昼のニュース時間には間に合わないことから、連絡して取材は中止となりました。

開始前の雨の影響で、申込者の多くが雨天順延と思い、予定の1/3 になりましたが、脊髄損傷の人達、小児まひや上肢障害の人達、聴覚障害の人達など10数名が参加して、クラブの全面的な協力と東急関係企業など前回に引き続き参画されたボランティア各位のテニス指導によってテニスの楽しさが紹介されました。

各講習会には、数多くのボランティアの人達がスポーツパートナーとして参加しました。 終了後、事務局にボランティアからお便りが届きました。
今回、スポーツパートナーとして参加して本当に良かったと思っています。
今まで私はハンディを背負った方々を、ただ遠くで、かわいそうだなあと思っていたくらいで、実際に接することは無かったです。

ですから、講習会の前は,何をどうやって、どこまで教えたら良いのか、また、どうやって接したら良いのか不安でした。
しかし、実際にやってみると思ったより動けるし、上達が早いのです。 それは取り組み方が真剣だということと、特に車椅子の人は腕の力が強いので、楽にラケットを振れるということが大きな要因になっていることです。

講習会も終わりに近づいた頃、彼等の打つ球には目を見張るものがあり、うまく決まった時の清々しい笑顔を忘れられません。 これからも、こういう機会を増やして、多くの人達にテニスを楽しんでもらいたいと思います・・
   

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