聴覚障がいの人達とのコミュニケーションについて |
聴覚障害の人達が参加する競技では、ポイントやコールサインを伝える方法として上記の手話サインを用いますが、一般の社会環境の中では この手話に代え、
次の方法を用いることもできます。
● 口語 ※通常の会話の形ですが、聞き手は話す人の口の動きで言葉を読み取ります。
● 空書 ※身体の前の空間に指で大きく文字を描きます。文字は書く人の側から読める形とします。
● 筆談 ※ペーパー上に文字を書き込み、それを読むことで確認します。 |
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聴覚障がいのプレイヤーと会話するときの留意事項について |
難聴で補聴器を使用しているプレイヤーがおります。また、手話ではなく口語法ができるプレイヤーがおります。
こうした点を理解して、声を聞き取れる人達、手話だけで言葉を理解する人達、口語法だけで会話する人達など ひとりひとりの会話環境が違うことを考えて
会話することを お薦めします。
初対面の人に対しては・・ 手話と一緒に相手の正面で唇の動きを正確に、同時に 発声も行ってください。 |
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口語法は、口の動きを確実に、聞き手が理解できるように ゆっくり話すことが大切です。
空書は 何もない空間に文字を書く真似をしますので、適度な速さで 相手が理解できるまで 繰り返す必要もあります。
筆談は、相手に伝えたい内容が多いときや、漢字などが含まれた内容の意味を 正確な伝えたいときには便利です。
少しだけでも手話ができる人達は、その手話を活用し、筆談と組み合わせると 聴覚障害の人達との会話が可能です。
手話はできない・・ まだ十分に体得していない・・といった人達も、積極的に聴覚障害の人達に話し掛けて見ることで、相互に新しい知人、友人関係を育むことができます。
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手話について |
国内には難聴の人達も含めて約36万人の聴覚障がいの人達がいるとされています(実数はもっと多いと思います)
この人達の多くが手話を生活の中で用いておりますが、日本では全国の聾唖学校で手話法に代えて口語法の教育が長く続いた時期がありました。
このため、口の動きで相手の会話を読み取る口語法を修得した人達も数多くおります。
一方、難聴の人達は補聴器を用いて相手の言葉を聞くことができます。また、手話の世界には地域性もあります。
聴覚障害の人達が苦労しながら 会話の手段を創り出してきた経過と歴史を考えると、手話の内容に 地域差が生じることのやむ終えない事情が理解できます。
全国的に統一された手話法が確立されるまでに まだ多くの時間を要するものと思われます。
通常の会話でも方言といわれる言葉や様々な外国語の世界に飛び込んだときは、相手の動作や表情から会話の意味を汲み取る努力を 誰でも行うものと思います。
言葉が通じないときでも、心を通わせることから 会話は始まるものです。
専門の手話通訳者から学んだ内容ですが、表情や動作は 指で表す動きと合わせて 手話表現の中で重要とされています。
一例として、悲しい表情をしながら・・ 頑張ろう・・ うれしい・・ といった手話を用いたとしても、相手には正しい意味が伝わり難くなります。
手話を学ぶことで、表情豊かに、心を伝える会話の大切さを実感したいところです。 スポーツの多くは 言葉が少なくても 相手と競技することが出来る世界です。
手話サインを使って 聴覚障害の人達とのテニスを楽しめるようになると、手話の面白さに関心が高まるものと思います。
スポーツの上達は知識も大切ですが、身体の筋肉に憶え込ませることで上達を早めます。 コート上は テニスと手話を身体で学ぶ最適な環境のひとつになります。
JHTFでは、誰もが同じ手話サインを共有してテニス交流やゲームを楽しめるようになることを願い、ルールブックの中に手話サインを編集し、また、英語版にも掲載して海外方面へ寄贈して参りました。 国際的にも統一された手話で国際スポーツ交流のできる時代が実現することを願っています。 |