新潟県中越地震被災地レポート(01)

 11月24日 被災地域をはじめてお訪ねしました。
仕事先から自宅に戻り、荷物を抱えて急ぎ私鉄、JRを乗り継いで東京から新幹線「とき」に駆け込み、幸いにして空席があったのでそのスペースで暫し仮眠する間に越後湯沢に到着しました。 
ここからは代行バスで長岡に向かうのですが、被災地を訪ねる人達が多いためか増便のバスが2台、定刻より5分ほど遅れた11:50にバスターミナルを出発、12:00には高速道路に入りました。

長岡までの所要時間が2時間ほどです・・とのドライバーからの社内放送を聞き、ここでも少し仮眠ができると思いつつも車窓に目を移すと、シーズン近くの降雪を待つスキー場のゲレンデが深秋の色合いに染まっていました。
12:33頃、バスが小千谷に近づく辺り
から田畑に中に点在する住宅の屋根
に青いナイロンシートが見え始めました。
同じ田畑の近くにあった墓地も倒壊して
墓石をまだ改修できないのでしょうか・・
ナイロンシートで包まれた様子は、先祖
を大切に思いやる方々の心の痛みが
伝わってくるようです。
12:40過ぎにバスは速度を落とす。
バスが少し上下動しているのは地震
で路面が波打っているためです。
この修復工事で車線が規制されて
少し交通渋滞が始まりました。
しかし、13:00にバスは長岡料金所
を通過し、予想以上に渋滞が少なく
13:20には長岡に到着しました。
  新潟県中越地震
災害救援ボランティア本部中越センター


コーディネーター和田氏が車で案内して
戴きました事務所の中では各地から参加
した人達がそれぞれに活動していました。

このセンターは被災各地域で活動中の
各ボランティアセンターからの発信情報
と支援救援物資等を取り扱っています。
    
新潟県中越地震災害救援ボランティア本部は、新潟県社会福祉協議会、共同募金会、日赤で構成されて発足しました。
この中に新たにNPOも入り活動を開始しましたが、新潟市よりも被災地に近い場所にセンターが必要と考え、中越センターを長岡市に設け、活動を進めています。

今回の地震被害は広域にわたることから、被災地域への救援にはいろいろな調整を図る必要があります。
中越センターではセンター長の山岸氏を中心に地元や各地から協力を申し出た人達によって、次の内容を役割として連日の活動が続けられています。
  ●ボランティアニーズの収集と集約    ●被災地のボランティアセンター運営支援
  ●資機材のニーズのとりまとめと仲介  ●人材と特殊技術の配置の調整
  ●各ボランティアセンターからの被災地状況の情報発信ならびに活動記録

これらの各種情報は下記のボランティア情報紙に編集し、日刊として発行されています。
内容の購読は発行紙の他、インターネットでも可能です。 被災地域の情報を知る上で役立つサイトとしてご案内します。
  ■URL  http://www.nponiigata.jp/jishin/  新潟県災害救援ボランティア本部 「がんばろう!新潟 かわらばん」
2004年11月9日の第1号発行以来、
54号(2005年1月1日)まで編集され
ています。
バックナンバーもインターネットサイト
でご覧になることが出来ます。


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この中越センターの活動に被災地域から遠い地方からの参加も多く、被災した人達の力になろうとしてボランティア活動経験の有無に関係なく、熱い思いをもって各地域ボランティアセンターとリンクした支援活動のサポートに取り組んでおりました。
報道から被災した人達の被害を見てその支援に自分にできることは何かと考えながら参加された人達、また、かつて経験した被災被害の環境復旧に各地から支援されたことの恩返しにと思う人達もおり、その気持ちは様々ですが、地域を越えて支え合う活動の姿には敬服するばかりです。 こうした姿は各地域のボランティアセンターを中心として活動された多くの人達にも共通するさわやかな動きであるように思いました。

センターの壁のあちこちに活動を推進させるいろいろな書き込みが貼り出されていました。
記入スタイルもいろいろなのはそれぞれの人達が工夫して製作されたもので、この他にも活動を円滑に進めようとする様々なアイデアを活かした情報が掲示されていました。
今回の訪問では実務的な活動は何もできませんでしたが、当団体として出来るサポート活動につなげて参りたいと思います。
24日の夜、センター関係者の紹介で近くのお寺さんに泊めて戴きました。 ボランティア活動を継続している大学生やセンターのスタッフで宿泊を必要とする人達と一緒です。 この大きな部屋の隅で寝袋で暖を確保しつつ2日ぶりの眠りにつきました。

翌朝、早くに目覚めて外に出るとイチョウの落ち葉がお寺の庭一面を黄金色に包んでいました。
一宿のご恩返しには足りませんが、落ち葉の片付けをはじめたところ、一緒に宿泊していた人達も加わっての清掃となりました。 ご住職が朝のおつとめに本堂に入られる前に拝借した大きなビニール袋、その5、6枚にいっぱい詰め込んでも数メートル四方を片付けるだけに終わりました。

ご住職に伺った話と倒壊したままの大きな石柱を見つつ、当時の地震がいかに大きなものであったのかを想像できました。
倒れた墓石のすべては丁寧に補修されて以前の姿に戻されたとのことでしたが、昨日のバスの車窓から見た田園の墓地の様子も思い浮かべ、この地震を身体で感じた人達や子供達の恐怖と不安の大きさがもたらしたストレスを減少させる工夫に努めたいと思います。




 
本堂の2階にある大部屋は ご住職
の好意によるものとセンター関係者
からお聞きしましたが、寒さ厳しい
冬の新潟、人の温もりに感謝です。

 ご注意
現在、被災地域でのボランティア活動は内容が変わっています。 活動募集の内容に一定の規定を設けているところもありますので
新潟県庁発信のサイトで確認の上、必ず事前に現地の各ボランティアセンターと連絡を図って活動参加されることをお薦めします。
  ご案内
この新潟県中越地震災害救援ボランティア本部中越センターは3月末に活動を休止しました。
多くの人達がこのセンターの活動に参加して貴重な活躍をされたと聞いています。 お疲れ様でした。
 追記

11月に初めて新潟の被災地をお訪ねした目的は次の内容の実施方法と資材準備に関する現地状況を確かめるものでした。
 ■避難所の体育館内で生活されている人達のプライバシーを少しでも和らげる間仕切りをダンポールを使用して組み立てる(※これは就寝時に周囲の目線を遮り、通常は隣接の人達と会話し易い高さに設計して使用します)
 ■女性などの着替えに必要とする小型ボックスをダンボールを使用して体育館内に簡単に特設する方法の紹介と組み立て
 ■仮設住宅に入居される方々の生活に役立つ簡単組み立て式整理箱の設計とそのニーズの確認

この企画は被災した方々の支援に役立てたいとするものですが、この組み立て材料に使用するダンボールは新しいダンボール資材を用途により一部必要としながらも、多くの人達が被災地の支援に送られた物資の入っていたダンボール箱を廃棄せずに再利用することにより、被災地域のゴミ削減に少しでも効果があればと考えたものでした。

NPOとして他の被災地域での活動経験を活かすことで被災した人達の支援が出来ればとの行動でしたが、当日の現地関係者からの情報ではいずれも充足しており、この面での協力は不要の様子とのことで具体化は進みませんでした。
支援活動の資金づくりに手間取っていた事情もありますが、被災直後のニーズに対応できなかったことを申し訳なく思います。

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